キーワードは「色バリ」な浅草仕入れの記録。
引っ越しやら、年末のバタバタな仕事の忙しさやら、2ヶ月風邪を引きっぱなしのぐずぐず感を抱え、実はちょっとヘロヘロな状態で向かった東京仕入れ出張でした。
しかも、お天気悪い東京…
浅草仕入れの始発点、スターバックス浅草駅前店で、ちょっとなんか一杯やらんことにゃ頑張れない、ということでコーヒーを買おうとレジで小銭を出そうとしたその時、
ど〜しょもない使いにくい財布(いや、実はただのカードケース)から200円がポーンと派手に飛び散った。げっそり。
「あ〜…すんません。小銭入れ適当すぎて使いにくくて…ブツブツ…ほんとすんません」と私が消え入るような声で言うと
若くて可愛いお目めくりっくりの店員さんが間髪入れずに笑顔で一言。
「大丈夫ですよ。今日はよく弾む1日になりそうですね〜 笑」
オセロの黒をクルッと白にひっくり返すまさかの切り返し。
よし!ヘロヘロだったけど、なんか頑張れる気がしてきた!
たった一言の持つパワーってすごいのね。
というわけで、張り切って色々仕入れてきました!
革も色々。ベビーやバブーシュを想定した、「薄物の色バリ」が今回のテーマ。
サンプル切ったので、皆さん実物色々見てくださいな。
こちらもやっぱりベビーやバブーシュを想定した、手縫い糸。
全26色。シリーズで揃う全色を大人買い。
私はやっぱり色が好きだし、生徒さんも選択肢が多い方が絶対楽しいはず。
透明なミシン糸、というのも初めて買ってみた。
モノフィラメントだから裏糸に使うと多分足に当たるけど、どんなもんかちょっと使ってみたいと思います。
抜き。
前からいろんな形の抜きがあるとできること広がるなあ〜と思ってはいたけど、以外と一本一本高いのです。「いくらですかぁ?高いなあ〜ど〜しよかな〜 ブツブツ」と言ってたら、道具屋のオバちゃんが、「まとめて買ってくれるなら特価でいいよ」と言ってくれたので、迷わずゲット。
帰ってきて作りかけのバブーシュに穴開けてみた。
なんにも考えないで適当に模様作ってもそれっぽくなります。
皆さん色々素敵な模様、考えてみてね。
あとは、ベビーシューズを想定した靴紐色々。
もちろん大人もどうぞ。
帰ってきたら京都はえらい寒くて、雪が降っていた。
暖簾の向こうの雪がとっても素敵だったんだけど、恐ろしく撮れていない、己の写真技術のなさを痛感
するのみです。
寒い。
湿度であったかく感じるだろうと、新しく買ったヤカンをストーブの上に乗っけてみるが、
結局おんなじストーブ、もう一台買いました。
快適に暖かい環境で作業していただけるはず。
買ってきた手縫い糸は、さっそくベビーシューズの手縫い部分や、
バブーシュの手縫い部分にもらわれていきました。
「幅1.5センチで、ゴールドの禿げたような感じで、四角くてシンプルな感じ」
という希望だった生徒さん。買ってきたストラップ金具、喜んでくれました。
いろんな靴が進みつつ
ついに長らく作っていたブーツが最終章。
楽しく磨きます。
木型抜きます。
私が密かに「隠れ難易度ベストスリー」と呼んでいる、ブーツの中敷張り。
まあ、貼りにくい。
寒い冬に素敵なブーツができました!
製作に長らくかかったために、自分の足首がもしや入らなくなってるかも…と密かにずっといやな緊張感があったようですが、無事入ってなにより。笑。
当然履いて帰る。
完成おめでとうございます!
そして工房から生活の場を移し
東山区の清水寺の近くに引っ越した私が今週ブログを書いているのは、イノダコーヒー清水支店。
引っ越ししてすぐに「坂を制するものは東山区を制す」と思ったほど、
東山区は「坂」なわけで、ここに来るにもまあまあな坂を登ってくるわけですが。
いいですなあ。私はイノダコーヒー本店の常連のおっさん達が幅をきかすあの雰囲気よりもよっぽど好き。中心を外れる、ってのはこういうことだな、と思います。
これまでは圧倒的に学生時代に縁のあった「左京区LOVE」だったわけですが、ちょっとずつ東山区の魅力に触れていきたいと思います。
年内の工房もあと一週間を残すだけとなりました。
未年の年賀状に使うための「ムートンで作った羊の形のベビーシューズを作る」という数ヶ月前から手帳に貼ったまま、意外な難易度のために手付かずだったタスクをさっき静かに剥がし、諦めました。笑。間に合わないもん。
身の丈にあった作業量で年内を終えたいと思います。
皆さんも良いクリスマス、良い年末を。。