作れば作るほどお得なバブーシュワークショップ始まります!オリジナルのバブーシュであなたのセンスを爆発させよう。
明けましておめでとうございます!
新年最初のブログはバブーシュワークショップいよいよ始まる〜のお知らせ特大号!
難しい工程はなんにもない、
ローリスクハイリタ〜ンなワークショップです。
こんなバブーシュを作ってみましょう。
1:全てミシンタイプ
2:履き口だけミシンだけど後は手縫いタイプ
のふたパターンを準備してみました。
全てミシンタイプの人。
こんな風に履き口を縫い合わせて、踵のパーツとも縫い合わせて、、
最後に、ソールと一周ぐるりと縫い合わせ。
この最後のミシンがカーブの違うもの同士を縫い合わせるので、ちょっと難しく感じる人もいるかも。
縫ったら、むにむにひっくり返す。
キラキラのつま先が覗いてきました!
スポンジ敷いて、中敷敷いて、ノリで貼って出来上がり。
靴だとキラキラ勇気いるかもですが、バブーシュだったらいけるはず!
キラキラ同盟の同志募集中です。
その2。
だいたい手縫いタイプ。
の人も履き口だけはミシンで縫って、こんな風にひっくり返してノリで貼り付けましょう。
この履き口ミシンはミシン初めての人でもそんなに難しくないはず。
そうしたら、全てのパーツに手縫いの穴を開けて、ひたすら縫います。
まずは、サイドを縫って
アッパーをぐるっと一周繋げたら、
ソールを一周縫い付けます。
難しいことは何もないけれど
慣れないと最初は時間はかかるかもしれません。
でこんな感じ。
ハンドステッチが手作り感満載です。
さ、応用編。
その1:抜きで飾り穴開けてみる。
もっと大胆にしても良かったなあ。
適当に打ってもそれっぽくなります。
次はもっと全面に穴開けたい!
そうそう、踵は別パーツなので、色変えられます。
ご自由にどうぞ。
応用編その2:根性のチロリアンテープ全面貼り。
どうしてもやっぱりいろんな色をガチャガチャとするのが好きなようです。
MOKUBAのチロリアンテープをもう使ってしまった。。
貼って、テープの端を両側全てミシンでたたきます。
好みです。。
モロッコバブーシュにチロリアンテープ使い。
もはや国籍不明で何風なのかもわかりませんが、こういうのもできますよ、ということで。。
(当然ハガワのパッチワークも成立するでしょう。今度作ってみよう)
応用編その3:手縫いで刺繍
バブーシュ、チラホラ生徒さんは作り始めています。
作ると決めてから一週間「バブーシュ」でググりまくった生徒さん。
刺繍するとかわいくなる、というのを見つけ、
さっそく穴を開けてみます。
手縫い糸は仕入れたばかりの全26色。
選び放題。
そうか、刺繍かあ。
ということで私も堂々と生徒さんを真似てみます。
どうしょもない落書きかたつむり。
適当に穴を開けていく。。
全部色変えて、ひたすらチクチク。
めっちゃ時間かかりました。。
刺繍が終わったら裏革と縫い合わせてひっくり返します。
内側に潜り込んだ縫い代をハンマーでぷっくりと浮き上がらせるとしっくり決まった感じになります。
この時点で、再裁断。穴開け。
完成!
刺繍も色々考えられそうですね。
応用編その4:お絵描き用の革に染料でお絵描き。
染色用の革でシンプルに仕立ててから、、、
適当にお絵描きする。
最初に描いてから仕立ててもいいかも。
ダメだ…私的絵心の限界を露呈してしまった。
挑戦者求む。
革にオリジナルのお絵描き。無条件で楽しいハズ。
応用編その5:ボンボンやタッセルや、、なにかをくっつける。
仕入れの革屋さんでオマケにもらったボンボンを乗っけてみました。
モロッコバブーシュではタッセルもよく見ますね。
その辺の手芸屋さんで色々売っています。
ボタンとかワッペンとか、色々使えそうなものありそうですね。
簡単にいろんなオリジナルができそう。
応用編その6:ソールにお絵描き。メッセージ。
電気ペンあります。革を焦がして好きなものを描いてみましょう。
これは生徒さんの描いた今年の干支、羊ちゃん。
サクッとこんな素敵な絵を描いて
絵心のある人は羨ましいですな。
そして、
リアルレザーだから、なんにもしないでシンプルな白と黒でもこんなに素敵。
シンプルでいいんですよ。
そうそう、中敷は私の作ったサンプルは全て同じベージュの革を貼りましたが、ワークショップでは自由に好きな色を選んでいただけます。
写真は楽しく中敷の色選び中の生徒さん。
ワークショップ設定は、たくさん作れば作るほどお得、という風に決めました。
すべて材料費込み。
1足目:8000円
2足目〜4足目:一足あたり4000円
5足目〜何足でも: 一足あたり2500円
(全て税別)
例えば3足分作る、という時は
8000+4000+4000=16000円(税別)
という感じになります。
5足目以降頑張る人は、もう見てるだけでこちらが逆にありがとう、と言いたいくらいの感じになるので、
こちらには殆どなにも残らない価格設定です。
どうぞたくさん作ってください。
サイズは
S、M、L、LL
の4サイズ。(殆どの人は網羅されると思います。)
プレゼントの人は、相手の人の大体の靴のサイズ聞いておくのを忘れずに。
時間はどれだけかかっても追加料金はありません。完成するまでの料金です。
こだわりたい人はたくさん通ってもオッケー。
シンプルにシンプルに作ったら2コマ(6時間)〜という感じです。
オールミシンタイプは早いです。
手縫いタイプはお家でチクチク宿題できます。
複数足作る場合は、2コマ(6時間)ではちょっと足りない感じになると思います。
プレゼントにとお考えの方は、時間に余裕を持ってお申し込みください。
手縫い糸、革用染料は工房のものを自由にお使いください。(追加料金なし)
チロリアンテープ、ボンボン、その他の副資材は工房では在庫していませんので、
使いたい方は、ご自分で好みのものを探してきてください。
手順上、初回で組み込まないといけないものもありますので、できるだけ初回にお持ちください。
なにか色々ポロポロと書き忘れていると思いますので、お気軽にお問い合わせください。
バブーシュワークショップのページをホームページに作りますが、
まだできてない!
ので、このブログの設定を読んで、専用ページが出来る前でもどしどしお問い合わせください!
さあ、楽しい予感がプンプンしますね。
難しい工程はありません。
ご家族にも、誰かへのお祝いのプレゼントにも。
どしどし作りましょ。
"Yes, Virginia, There is a Santa Claus" クリスマスに送るスペシャルブログ。きっと誰もが誰かのサンタクロース。
"Yes, Virginia, There is a Santa Claus"
8歳のバージニアちゃんにサンタさんは絶対にいるんだよ、とニューヨーク サン新聞が世界一有名な社説を掲載してからはや120年近く。
2014年のクリスマス時期、靴工房かたつむりでも何人ものサンタクロース目撃情報がありました。
今日のブログはクリスマススペシャル‼︎
ちょっと長いけれど、きっと暖かい気持ちになっていただけるはず。
トップバッターはこの人!
これはワラーチキャンペーンの時の写真ですね。
かたつむりワラーチ2足目の彼は、
前回、紐の結び方の手順を写真に撮ったものを一緒に来た彼女に見せながらしっかりレクチャーしてました。
マイクロコルク二枚重ねのごっついワラーチ作って、
気に入って使っていただいてるようでなによりです。
だけどちょっと不思議なことも。
帰り際、自分で用意してきたパターンがなぜか見つからなくて、あちこち探し回り、
狐につままれたような顔をして帰られました。
自分の意思で、ワラーチ2足目、
作りに来たと思ってらっしゃいました、か?
えへ。
パターンが、実は、わたくしが柱の陰に貼って隠しておいたのです。
持って帰られると色々ややこしいことになるので、見つかったらどうしようとヒヤヒヤドキドキでした。
はい! サンタさんは彼女の方!
クリスマスプレゼントでサンダルを作りたい。ワラーチを一緒に作りに行くので、その時にバッテンサンダルのパターンを内緒で取ってほしい、というオーダーでした。
「私がちょっと実験的にやっていることがありまして、ちょっと足貸していただいてもいいですか?」とかなんとか適当なことを言って、足型を踏んでもらった上にガムテープのストラップをバッテンに渡し、ストラップの長さと角度をゲット。
考えるタイプの彼が、自分で足型そのものではないオリジナルのパターンを描いて持ってきたので、慌てた彼女が「先生、大丈夫でしょうか?」と玄関裏に私を呼び出してひそひそご相談、という一幕も。
ということで、サンタ1号、作業スタート!
可愛らしくて華奢な彼女。
「私はバレないことに全力を尽くしています」という感じが見ていてメッチャかわいいのです。
「なんで京都にいるの?というクエスチョンに対して、⚪️⚪️先輩と飲みに行ってたから、って答えようと思ってるんですけど、口だけだとバレちゃいそうなんで、この後本当に⚪️⚪️先輩と飲みに行くアポ取っちゃいました!」
みたいな。
そりゃ楽しいわ。
と、そんなある日。
一人の青年がいきなり訪ねてきて
「クリスマスまでに彼女のために靴を作りたい」
と、突然のサンタ2号宣言。
ええ⁈ ぎょっ。クリスマスまで⁈
と思わずカレンダーを二度見してしまいました。
すでにクリスマスまで2ヶ月を切っていて、実際に作業できるのは1ヶ月半という状況。。
「余りにも時間がないですけど、どれくらい通えますか?」
「めっちゃいっぱい来ます!」
「ほーなるほど。
手先はご自分で器用な方だと思いますか?」
「器用だと思います」
青年のまっすぐなオーラに寄り切られ、やってみることになりました。
「器用に」ではなく「丁寧に」は、かたつむりの背骨のような考え方。
「不器用」で失敗したら「丁寧」な気持ちでやり直せばいい、ということなのだけれど、
彼の場合は余りにも時間が限られていたので、失敗をリカバリーする、「丁寧に」戻る、時間的余裕がなさそうなのがとてもリスキーに思えました。
そんな私の心配をよそに着々と進む彼。
彼女が青が好きなのでどうしても青い靴が作りたい。
工房の手持ちの青はどれもちょっと違うと言うから、発注しました。
真っ青。
その向かいで「先生、この茶色ちょっと派手ですかね?大丈夫ですか?」とか聞きながら裁断している生徒さん。笑。大丈夫。派手じゃないよ、いい色だよ。
宣言通り、器用です。
美しい折り込みライン。
そんな2人が一緒になる日が何日かありました。
2歳のK君。先生なんでそんなとこから写真撮ってるの?って顔でこっちを凝視してるけれども。。
このお兄ちゃんとお姉ちゃんは内緒で靴作ってるからね、バレちゃいけないのよ。
だけどいっつもえらい個性的な帽子をかぶってくるこのお姉ちゃんの後ろ姿は一発でバレてしまうね。
K君。先生今度はなんでそんな高いとこ登ってるの?って顔でまた私を見てるけれども。。
この和気あいあいの素敵な机の感じを撮りたいけど、お耳付きの帽子が写り込まないようにって考えると難しいのよ。
ふ〜ん。大人って大変。
お母さんの作ったおにぎりを美味しそうにパクつくK君の向かいで
サンタさん1号と2号がキャイキャイ話していたことは
「実はUSJで渡そうと思ってるんです」
「えー⁈実は私もUSJ」
というまさかのクリスマスデートスポット被り。
え、USJって映画のテーマパークじゃないの?
そんなクリスマスにデート感漂ってるわけ?
と何も知らない関東出身の私は思ってしまったわけですが
聞くと、なんとなんと
2014年 クリスマスに大切な人と行きたいデートスポットランキング第1位‼︎
なんだそうな。
ディズニーランドよりも?ホントに?
ということで他の生徒さんにも色々聞いたけど、ちょっと最近のUSJはすんごいらしい。
プロジェクションマッピングは特に見もので、予め予約席取っておかないとまともに見られないらしい。
2人もなんだかんだ情報交換しとりました。。
さてさて、USJの夢のようなプロジェクションマッピングに心馳せつつ、サンダルは進みます。
ずっと彼女があちこちのお店を回って探し続けていたマリメッコの布。
ある日彼女が「やっと思い通りのもの見つけました!」と持ってきたのは、
大阪のとあるマリメッコ売り場で1週間粘った末、最後の日に数時間にわたり応対してくれた親切な店員さんが、最後に秘蔵のマリメッコを奥から出してきたもの、らしい。
店員さんありがとう!
THE粘り勝ち。
渡す人の顔が思い浮かんでる人はホントに妥協しません。
見た目のバランスを整えながら、一つ一つ工程を進みます。
ソールはワラーチでも人気のドクロビブラム。白黒バージョン。
裏にも手を抜かない。
完成‼︎
マリメッコ✖️ダルメシアン柄のハラコ✖️イタリアのタンニン鞣しの革
よくこんな組み合わせ思いつきました。
ポップでオシャレ。
「K君、どお?可愛いって言って。」と2歳児に迫る。
蚊の鳴くような声で「かわいい。」と言ってくれました。笑。
後は渡すだけだね。
緊張感が解けて「なんか甘いもの買って帰りま〜す」と言いながらお帰りになられました。
たまたまその日BGMでかけていたビートルズのアルバムからレットイットビーが流れてきて、
ベビーシューズ出来上がり、USJ同志のバッテンサンダル出来上がり、
そこはかとない卒業式感が漂う中、
「なんか僕、ひとり取り残された感じですね。。」とポツリ一言。
いやいや、この靴はここからが長いのです!
まだ縫ってるじゃないの!
ちなみにこの時ミシンを踏みながら手をつった彼。。
ミシンで手つる人初めて見た。。
手縫いでステッチ。
手縫いを入れたかった位置と、機能する縫い目の位置がちょっと違ったので、
際にミシンを一本足しました。
「丁寧」な心。
彼は、もうどうやったら社会人がそんなに全部通ってこられるんだろう、というくらい平日も週末もずっと来ていたので、他の生徒さんにも、どえらい勢いで靴作りに来てる青年の振りまくクリスマス感がちょっとずつ伝播しはじめ
はあそうか、クリスマスかあ〜クリスマスねえ〜 的な会話になることもしばしば。
「クリスマス? キリストが生まれたってだけの日でしょ?みんな色々やりたがるもんなんですね〜」
まあねえ、その通り。
そう言っちゃう生徒さんも愛を持って受け止めるよ。笑。
そう。
実際は、仕事でげっそりして帰ってきたりして
帰り道のイルミネーションとテレビの中だけクリスマスで、
それか、バッタバタ子育て中でいつもと同じ晩御飯用意するのが精一杯で。。
クリスマスなんて遠い過去の響き。。
そうよね。そうよね。
私も子供できてからさあ。
と愚痴りかけて、ハタと気付いた。
そう、子供できてから気づいた。
クリスマスってね、
サンタクロースにもらうより、
サンタクロースになる方が何百倍も楽しいのです。
もらう100倍ワクワクドキドキ。
ウチの3歳の息子に、
「もしサンタさん来なかったらどうする?」と戯れに聞いてみたら
「お薬送ったげる」と答えました。
サンタさんは絶対来る。来られないとしたら、それは忙しすぎて風邪ひいた「病欠」の時だけ。
だからお薬送ったげる。
というくらい信じている。そんな人のサンタクロースになれるのはもうこれ以上ないくらい幸せなのです。与えようと準備してる側だけに存在する贅沢な時間。
ほんと楽しい。
そうだ!京都行こう! じゃなかった。
そうだ!みんなでサンタになろう!
サンタクロースが来なかったとしても、
いつでも、だれでも、サンタクロースになることは出来るのだ!
ということで、いろんな生徒さんにみんなでサンタになろう計画を放ってみる。
「どお?ご両親にバブーシュとか」
「バブーシュですかぁ? ウチの親の場合、バブーシュって何かから説明しないとですねぇ〜」
なるほど。そういうこともあろうもん。
「どうですか?奥様に靴なんて」
「はぁ、そーゆー時期は過ぎましたかねぇ。そーゆー感じじゃないですね〜」
という感じの中、
「考えてないわけでもないんですよね」という既婚男性生徒さんがサンタさん3号に名乗りをあげる!
で、なんとバブーシュ一気に6足!
多い。。
6つ子ちゃんですかぁ?と派手な誤解をした生徒さんもいました。
6つ子ではないが、この6足、なかなか愛に溢れた人選です。笑。
もはや工房というより「工場」に近いこの分量感。
ひたすら縫います。
で、こちらもリミットまでの時間が余りにも少ないバッタバタ!
ひたすら穴開けます。
踵のパーツだけ送る相手によって変えることにしました。
やり方を覚えるために片足だけ練習し
もはや、サンタクロースプレゼント工場の下請け従業員と化した私が
いろんなパーツを大量に切るお手伝いをし、
瓶持参で接着剤も持って帰り、この状態からお家で一人で頑張ることになりました。
「大変だなぁ。。有給とらな終わらんなあ。。」とぼやきながら帰って行かれました。笑
(多分今もまだ縫ってる。おとうさん頑張ってー)
と、そこに!
自分の作業をしながら、静かにその「クリスマスまでにバブーシュ6足」のくだりを聞いていた別の生徒さんが。。
クリスマスまでに6足いけるんだったら、俺も2足くらいいけるんちゃう?
とお家で静かに気持ちを固められ、
ご両親にバブーシュ2足作ります、という気持ちいい連鎖反応。
持って帰って縫ってみたけど、お母様の分がちょっと革が硬い感じがする、サイズも、思い出したら3Eで太めだったので大丈夫か気になる。。
ということで一からやり直し。
渡す相手の顔が見えている人は、どんなに大変でも巻き戻ってやり直します。
さてさて。そんなこんなでバタバタしてるうちに、青い靴もいよいよラストスパート!
ヒールにコテを当てています。
間に合うのか、私一人ドキドキが止まらない。
木型を抜く!
先端が潰れなかった釘がえらい粘って難産になってしまいましたが、無事に抜けた!
磨いて整えて、中敷を貼ります。
中敷の見える面積が大きいから、ちょっと殺風景に見える、絶対になにか踵にワンポイント入れたほうが素敵になる、と強くオススメし、そうかも、と受け入れた彼がなにやら細工をしています。
ついに、ついに完成‼︎
いい写真です。
みんな自分の作業の手を止めて覗き込む。
完成の喜びをじんわり共有。
クリスマス前の工房最終日に奇跡的に間に合いました。
いや、間に合わせました。
サンタが空手で行くわけにはいきません。
別れ際
「じゃ、頑張ってね。 いや、違うな。 頑張らなくていい」
「じゃ、頑張ってね。 いやいや、さっきも言ったけど、頑張らなくていい」
「じゃ、頑張ってね。 やだーもう何回おんなじこと言ってんだ私。
渡すだけでいいから」
と3回くらい同じことを繰り返し彼を見送りました。
美しい靴。
もう渡すだけ。
サンタクロースプレゼント工場の末端従業員は間に合ってホッと一息。
この靴を作ったサンタクロースは有給スッカラカンに使い果たして、この寒い冬に風邪ひとつ引くことができなくなってしまったけど、きっと大丈夫でしょう。
誰もが誰かのすてきなサンタ。
かたつむりからの
メリークリスマス
でした。
キーワードは「色バリ」な浅草仕入れの記録。
引っ越しやら、年末のバタバタな仕事の忙しさやら、2ヶ月風邪を引きっぱなしのぐずぐず感を抱え、実はちょっとヘロヘロな状態で向かった東京仕入れ出張でした。
しかも、お天気悪い東京…
浅草仕入れの始発点、スターバックス浅草駅前店で、ちょっとなんか一杯やらんことにゃ頑張れない、ということでコーヒーを買おうとレジで小銭を出そうとしたその時、
ど〜しょもない使いにくい財布(いや、実はただのカードケース)から200円がポーンと派手に飛び散った。げっそり。
「あ〜…すんません。小銭入れ適当すぎて使いにくくて…ブツブツ…ほんとすんません」と私が消え入るような声で言うと
若くて可愛いお目めくりっくりの店員さんが間髪入れずに笑顔で一言。
「大丈夫ですよ。今日はよく弾む1日になりそうですね〜 笑」
オセロの黒をクルッと白にひっくり返すまさかの切り返し。
よし!ヘロヘロだったけど、なんか頑張れる気がしてきた!
たった一言の持つパワーってすごいのね。
というわけで、張り切って色々仕入れてきました!
革も色々。ベビーやバブーシュを想定した、「薄物の色バリ」が今回のテーマ。
サンプル切ったので、皆さん実物色々見てくださいな。
こちらもやっぱりベビーやバブーシュを想定した、手縫い糸。
全26色。シリーズで揃う全色を大人買い。
私はやっぱり色が好きだし、生徒さんも選択肢が多い方が絶対楽しいはず。
透明なミシン糸、というのも初めて買ってみた。
モノフィラメントだから裏糸に使うと多分足に当たるけど、どんなもんかちょっと使ってみたいと思います。
抜き。
前からいろんな形の抜きがあるとできること広がるなあ〜と思ってはいたけど、以外と一本一本高いのです。「いくらですかぁ?高いなあ〜ど〜しよかな〜 ブツブツ」と言ってたら、道具屋のオバちゃんが、「まとめて買ってくれるなら特価でいいよ」と言ってくれたので、迷わずゲット。
帰ってきて作りかけのバブーシュに穴開けてみた。
なんにも考えないで適当に模様作ってもそれっぽくなります。
皆さん色々素敵な模様、考えてみてね。
あとは、ベビーシューズを想定した靴紐色々。
もちろん大人もどうぞ。
帰ってきたら京都はえらい寒くて、雪が降っていた。
暖簾の向こうの雪がとっても素敵だったんだけど、恐ろしく撮れていない、己の写真技術のなさを痛感
するのみです。
寒い。
湿度であったかく感じるだろうと、新しく買ったヤカンをストーブの上に乗っけてみるが、
結局おんなじストーブ、もう一台買いました。
快適に暖かい環境で作業していただけるはず。
買ってきた手縫い糸は、さっそくベビーシューズの手縫い部分や、
バブーシュの手縫い部分にもらわれていきました。
「幅1.5センチで、ゴールドの禿げたような感じで、四角くてシンプルな感じ」
という希望だった生徒さん。買ってきたストラップ金具、喜んでくれました。
いろんな靴が進みつつ
ついに長らく作っていたブーツが最終章。
楽しく磨きます。
木型抜きます。
私が密かに「隠れ難易度ベストスリー」と呼んでいる、ブーツの中敷張り。
まあ、貼りにくい。
寒い冬に素敵なブーツができました!
製作に長らくかかったために、自分の足首がもしや入らなくなってるかも…と密かにずっといやな緊張感があったようですが、無事入ってなにより。笑。
当然履いて帰る。
完成おめでとうございます!
そして工房から生活の場を移し
東山区の清水寺の近くに引っ越した私が今週ブログを書いているのは、イノダコーヒー清水支店。
引っ越ししてすぐに「坂を制するものは東山区を制す」と思ったほど、
東山区は「坂」なわけで、ここに来るにもまあまあな坂を登ってくるわけですが。
いいですなあ。私はイノダコーヒー本店の常連のおっさん達が幅をきかすあの雰囲気よりもよっぽど好き。中心を外れる、ってのはこういうことだな、と思います。
これまでは圧倒的に学生時代に縁のあった「左京区LOVE」だったわけですが、ちょっとずつ東山区の魅力に触れていきたいと思います。
年内の工房もあと一週間を残すだけとなりました。
未年の年賀状に使うための「ムートンで作った羊の形のベビーシューズを作る」という数ヶ月前から手帳に貼ったまま、意外な難易度のために手付かずだったタスクをさっき静かに剥がし、諦めました。笑。間に合わないもん。
身の丈にあった作業量で年内を終えたいと思います。
皆さんも良いクリスマス、良い年末を。。
職住一体今日で終わります。工房拡充第2章、ちびちび頑張っていこう。
寒すぎる…寒波到来の週末の京都。
エアコンもあるけど、風があるとライターで縫製の処理をする際に危険なことになったり、意外と弊害もあるので、たった一つしかないガスストーブで今のところ乗り切っています。
が、空調の基礎知識がないもんで、こんな感じで人が散らばってしまうと、どこに置いて、どこを温めるのが一番効果的なのか全く分からず、所在無く真ん中で正面を向くストーブさん…
サーキュレーターを併用しようとしたが、知識のなさからただ扇風機のように冷たい風を巻き起こすだけ、という状況。うう。。買い足せばいいのだが、ガス線は2本だけ。木型の作業をしている人がいると一本埋まってしまう。。どうしたらいいのだ。。
そんな寒さいや増す年末の空気感の中、仕上げ作業に入っていた生徒さんがついに木型を抜き
ピカピカに磨き上げ、完成をむかえました!
写真で見てもいい出来なのがまるわかり。
足を入れてみます。
木型の工程の時に質問が飛んでいた「踏まずのカーブのえぐり方」。
履いてみてなるほど、とストンと胸に落ちるところがあったようです。
一つ一つ、丁寧に考えながら正確に手を動かしていった作業の積み重ねと、
ぱっと見にもオーラを放つイタリアのタンニンなめし革の上質感が相まって、
かなり完成度の高い靴になりました。
「黒でタンニンなめし」というちょっと不思議な選択。
え?タンニンなめしって茶色く焼けていくんじゃないの?
黒が茶色く焼けていく?とどんな感じになるの?と不思議な方もいると思います。
が、
黒タンニンなめし。ちょっと味のある経年変化をします。
まあ、贅沢な素材には間違いない。
ガンガン履いてください。
今週は可愛いベビーシューズも完成しました。
(写真は2人仲良くベビーの吊り込み中のところですね。ベビーの大きさでも初めてだと結構四苦八苦。)
こちらのお母さんは、毎回お子さん連れでの教室でした。
2歳半の彼は、とにかくママのお手伝いをするのが大好き。
ママは正直、逆に大変な場面もいっぱい。笑。
教室の時間帯にちょっとでもお昼寝してほしくて、
「今日は朝から外連れまわして、教室の間寝てもらおうと思って…」と言って、
成功した日も、1時間くらい遅れてきて、「やっぱりどうしても寝なかったので諦めてそのまま連れてきました。グスン。」な日も。
最初からから最後まで色々参加型でした。
そんな母子の様子を見て、昔なにかで読んだ子育て川柳をふっと思い出した私。
ぼくもやる!
嬉しさ2倍
手間5倍
「ああ〜わかります」と誰かが言って、
「いや、手間5倍どころじゃないですよ!うちの場合だったら〜」と誰かが言ったんだっけか。
とにかく、大変!と、嬉しい楽しいがせめぎ合ういい時間だったと思います。
ギザ抜き、親子穴、パイピング、タッセル飾り。
手間のかかる細工ばかりてんこ盛り。
タイムリミットもあったし、全部やるかちょっと迷った部分もありましたが、終わってみれば全部やってホントに良かったというこの出来栄え。
あとは、おめかしして結婚式に履いていくだけだ!
「花嫁さんより目立っちゃいけないんだよ〜」と何回も冗談で言いましたが、
こんな靴履いて行ったら、参列者から注目されること間違いなし!
今週はもう一つだけ紹介しておこう。
工房に通ってる生徒さんたちはチラホラ目にしていたはずの私が作り散らしていたバブーシュの試作品。実際に作ってみたいという人がワークショップのアナウンス前に手を動かし始めました。
旦那さんのご両親のために、奥様も手伝いながら2人で作業。
1 完全ミシンだけで完結するバージョン作ってみた。(ミシン苦手な人にはちょっと難易度の高い部分が存在する。どうするかな〜)
2 じゃあ、全部手縫いバージョン作ってみた。(手作り感あっていい感じだけど、外縫いにすると、足入れがちょっと悪くなる。どうするかな〜)
3 「バブーシュ作りたいんですけど、ミシンは絶対使いたくなくて、足入れが悪いのも固いのも嫌なんですけど。」という人が現れたので、色々合わせ技で考えてみた第3のタイプ。
というような試行錯誤を進んできて、
実際まだ不完全なパターンでちょっとご迷惑をおかけしたりしつつ、
でも始まっています。
ご夫婦それぞれの得意不得意を踏まえて、あうんの呼吸で作業を分担されながら、
2足分のバブーシュがどんどん進む
そして、手縫い部分を宿題で持って帰れるところまでなんとか時間内に終えてまた次回、
ということになりました。手縫いはお家でチクチク出来るのがいいところ。
そして最後に。
今まで職住一体でやっていた工房ですが、ついに生活の場を他に借り
工房は工房でフルに面積を使って育てていく、という段階にきました。
ということで明日引っ越し。(ホントか⁈クラクラする)
頭ん中も身体も、ぱっつんぱっつんに余裕ないですが、
月曜日午前のルーティンワークのブログはいつも通り書いてみました。
荷造りまだ全然終わってないのですが、
なんとかなるでしょう。
生徒さんが増えてきて明らかに足りなくなってきていた収納もがっつり増やすぞ!
とか、ちょっと先かもしれないけど、2階もお子さん連れなんかがリラックスしてなにか作ってられる空間にしてもいいな、とか色々考えるのが楽しい。
ということで、このうちの息子がブログに登場するのもこれからはあんまりないかもです。
引っ越しの段ボールは子供には楽しすぎ、
彼には連結して京阪電車の車両に見立てて遊ぶ、という以外の選択肢はなく、、
絶賛荷造り妨害され中の写真を最後に一枚。
ちまちま内装もいじろうと思っています。
かたつむり第2章。
乞うご期待!
ちっちゃくても一人前なそれぞれのベビーシューズ進行中〜
「先生、ピンキングバサミ貸してください」というので何かと思ったら、
履かなくなった革のスカートをポーチにリメイク中という生徒さん。
こちらは、自作のポケットやらブローチやら(かたつむり!)
「カード織りやってみました!」な人も。。
相変わらず靴以外にも軽やかに手の動くかたつむりの生徒さんたち。
自作の素敵なお財布を見せてくれた生徒さんもいたけど、写真撮り忘れてしまった。。
さて、そんなこんなで久しぶりの更新になってしまったブログですが、
お教室はいつも通り、皆さん自分の作業に邁進しておりました。
なんとなく、秋にスタートした生徒さんたちが木型、パターンを終えて、
どどっと裁断縫製の行程に進んできている印象です
こちらは、写真ではちょっと分かりづらいけど、少しだけ個性的な小判のネイビーブルーの革。
余らないので失敗できないという緊張感。。
こちらも向かい合って仲良く裁断中。
「綺麗な青い革がほしい」という生徒さんのために新しく入荷した革で。
ミシンの前に座ったら「あとは縫うだけ」なんですが、その一本を縫うための下準備には意外と時間がかかります。
端を梳いてテープを挟み込んで、、
貼り合わせる。
「完成までにどれくらいかかりますか?」と問い合わせでよく聞かれますが、
大きく手間を分けるのは、やっぱりこの裁断縫製のパートかなと思います。
切り替えが多いほど手間は増えるし、扱いにくい革の場合も時間がかかります。
こちらもミシンの前に座るまでが一仕事。
なにやら端革ボックスをあさってます。
そして自分のセンスを信じてがちゃがちゃパッチワーク。
ミシンで押さえたら、
こんな可愛いベビーシューズのパーツ完成!
こんなバージョンも進行中。
みんなオリジナリティーがあってすてき。
そう、今進行中のベビーはどれもこれもとても可愛い。
閂どめを手縫いで仕上げ中なこちらの靴は、
アクセントのパイピングも綺麗に決まって次週いよいよつりこみです。
こちらは自分で描いてきたイメージ画をもとに、一つ一つ相談しながら選んで具体化していきます。
お子さんの1歳の誕生日に間に合うように、こちらも全力サポート!
お子さんと一緒に革選び。
子供にだって好みはある。2人で時間かけて選んでいました。
ママと一緒に革を貼ってみたり、
飽きたら適当に工房の小物で遊んだり。
そんなベビーシューズ真っ盛りな工房にぴったりの小道具が届いてます
活字ホルダーです。
これで、インソールに名前を入れたり、日付を入れたり、いろいろできそう!
プリント、刻印、焼印、箔押し。
どこまでできるか色々実験してみようと思います。
ここ数日急に冬の寒さが襲ってきた京都。
ブーツ年内に仕上げてしまいましょう!
ヒール積んであと一息〜