きっと本当の自由は「枠をはみ出す自由」じゃなくて、「自分で作った枠の中で自分が自由でいられること」。あ、え〜と、看板作ったってことを思い入れたっぷりに書いたブログです。
「手作り市の看板を作ろう、としたまでは良かった。
が、どうしても毛筆でインパクトを出したいという電脳部長の筆力が追いつかず、余りにも酷いと思ったヨメが代役を買って出たが、ヨメはヨメで何回書いても「〜る」までどうしても入らない。
〜る、まで入ってると言うだけで選ばれようとしているダンナにヨメはどうしても納得がいかない…
子供が寝てから夫婦で悲しすぎる書初め大会なう。」
いやあ。
このFacebook投稿。懐かしいなあ。。
2013年8月13日かあ。開業届出したかどうかくらいの、まだホント、友人知人がちょっと見てくれてるだけくらいの時。。京都のとある手作り市でワラーチワークショップやることになって、看板作ろうとした時のいきさつ。
小学校の時に、大きく元気に書いただけで、習字やってない子の中で一人だけ金賞もらった褒められ原体験(ま、逆に言うと、そこまで遡らないと褒められた経験ないわけだけれども…)を未だに引きずってるのがいけないのか、どうしても文字が大きくなってしまい、どんだけ練習しても縦に収まりきらない私…
とにかく、はみ出したい、という無意識の何かがあるのか、罫線のあるノートも苦手で、学生でなくなった今では全く使わない。
看板は結局私が折れずに、
ギリギリ「る」を小ちゃくねじ込んだ看板を無理矢理作って出店。
全国的に超記録的猛暑だったこの日、(翌日の新聞1面に大きな記事になったくらい。どこぞで42度だったか。京都も確か39度くらい。。)
工房初のイベントらしいイベントだったので、朝は意気揚々と出かけたものの、余りの気温にもうキツくて辛かった、という記憶しかありません…
隣では、2リットルのペットボトルを飲み干しても
「しょんべん出る気せえへん…」と不安そうに呟く夫がビー玉のような汗を滴らせながら死んだような目で座っているし、
隣で出店してる夫婦は途中からじっと目を閉じて全く動かなくなってしまった…
途中で1回だけトイレ使いに寄ったみやこメッセの冷房効いたベンチで腰砕けたように動けなくなったあの日…
その後数日、謎の微熱が続いたな…(遠い目…)
「これ以上キツイ中で出店することはまずないから、これを経験したらもうこれからはどんな手作り市でも怖くないね!」と語り合ったのは、今思えばただのカラ元気で、
余りにもきつかったあの日が、結局ただのトラウマとなって、今日までまあまあ多い京都の手作り市に一回も出さずにいる。
そんなあの日から、もうすぐ2年かあ。
今週もワラーチ作りに来てくれた人がいる。
なんだこのカラフルな紐は!
なんだ、このスエードは!
なんだこのアウトソールは!
あの日の手作り市で準備できた素材と比べたら、
かたつむりのワラーチも
思えば〜遠くに〜来たもんだ〜🎵と歌いたくなってしまうくらい、
いろんなことが変化しました。
この方には「チャコサンダル買うか、かたつむりでワラーチ作るかメッチャ悩んでこっちに来ました。」
って言ってもらいました。
嬉しかったです。
そんなとこまで来たかあ。
かぶる時はかぶるんですね。
ブルー系のスエードに赤い紐。
ミッドソールの低反発シートだってさ、
靴工房としては見慣れたものだったとしてもさ、
ワラーチに使ってみようなんて、あの時には全然考えてなかったな。
工房として、本当に2年近く、いろいろ成長してきたなあ〜
そうだ。
もういい加減、看板作らないと。
(おそっ…!)
というわけで、取りあえず板を青く塗ってみた。
白いペンキで「靴工房かたつむり」と書こうと思った。
が、
この縦横比、見覚えある…
私は騙されない。
これはあの日散々苦労して変な夫婦げんかになりかけた、あの半紙の縦横比とほぼ同じ…
うう。行き詰まった。
毎日表に出すものだから、あの日のように適当なのではあかん…
工房はすてきに育ってきてるのだ。
適当なのではあかん!
だって、
なんかよく分からないお祭りの装束を着込んだおっちゃん達が、
かわいいねえ。なんて窓際のベビーシューズを覗き込んでくれたり、
続いてよく分からない神輿が通ったりするような、素敵な京都の路地。
そんな神輿が通る中でも、集中してヒールを積み上げる生徒さん。
そんな落ち着いた時間が流れる良い工房に育ってきたのに、
適当なのは…
でもな。
せっかく塗ったし、
字を書くのは取りあえず保留するとして、
途中経過だけども
塗りたくっただけの看板だけども、
取りあえず外に出してみるか。
バブーシュだってバブーシュだって、
バブーシュ作ってるのにグラインダー使ってるってことは、、
室内履きから一歩進んで、こんな素敵なご両親への「外履き」おさんぽバブーシュを作るくらい育ってきている。
こっちにも親孝行の生徒さんが、お母様に外履きバブーシュを作ったり
素敵なものづくりの時間が流れる工房に育ってきているのだ!
(というか「みどり色」キテるな)
靴と靴下のコーディネートの本を肴に
「いや、ただでさえ短い足を、この長さのソックスでぶった切るって勇気いるよね〜」
と、どうでもいい会話を生徒さんとぺちゃくちゃするくらい、
私自身がこの工房時間をゆったりと楽しみ始めているのだ!
なのに。。
なにか基本的に必要なものがまだこの工房にはない。
塗っただけの看板でもいっか。という気もしてきた。
しばらく。
まあ、文字が無いってすこし斬新ではあるけど、
ちびワラーチ引っ掛けて、どんな場所か察してもらうか。。
新しい生徒さんも入って
素敵なエプロンだなと思って聞いたら
「IKEAの布買って自分で縫ってきました〜」とすでに手作りを楽しんでいる人が
この工房を見つけてくれたり。
バブーシュ大量生産もなんだか見慣れた光景になってきたけど、
でもバブーシュ始めますブログ書いたの今年のお正月だったな、と思ったら、まだ半年か。。
のろのろかたつむりで、あれも進まない、これも進まない、というちっちゃな自営業のスピード感の無さに打ちのめされそうになる時もあったけど、実はいろんなことがちゃんと素敵に前に進んでるな、と思える時もあったりする。
自転車が趣味の妹さんご夫婦に自転車の刺繍バブーシュ。
(ゴールデンウイークの帰省に間に合ってよかった!)
作った型を土台に、みんなどんどん思い思いのモノづくり。
もはや靴ではなく、
なにやら小物を大量生産始めた人も。。
これはですね。
レザークラフトをやる生徒さんが、どうぞ、と言ってくれたコインケースのパターンを作ってみたものなのです。
大容量。
とってもいい。
こんな感じ。私が作ったのはあっという間に貰われていきました。
作りたい人は言ってね。パターンあるから。
Fさんありがとう!
そう、生徒さんに育ててもらうくらいの素敵な相互関係も生まれているのに。。
看板が。。
もうここまで来たら無くてもいいかあ、とうそぶいてみたりもするが、
やっぱり看板に大きく「靴工房かたつむり」と入って画竜点睛決まるんじゃないの?
「ねえねえ、誰か習字の腕に覚えありっていう人いないかなあ?ワープロで活字打ち出してレタリングみたいに文字入れようとも思ったんだけど、やっぱり手書きの味っていうか、迫力って捨てがたいじゃないですか?」
と生徒さんに投げかけてみるも、みんな結構なハードルの高さに下を向くばかり。。
当たり前です。
手書きの迫力。。(あんた手書き好きね…)
下手でも自分で書いてみるかな?
って
いやいや、何回振り出しに戻れば気がすむんだ。
お前は絶対に書いたらあかん。
「靴工房かたつ」
くらいで「アウトー」になることは間違いない。
と、しばらく頭を抱えていた、というほどではないけれども、
どうしたもんかな、と頭の片隅で「看板問題」を転がしていたわけですが、
ふと、ほぼ2年近く前の先のFacebook投稿の時に
「習字だったら声かけてくれたらよかったのに〜」と言ってくれたママ友の一言を
ほぼ2年ぶりにフッと思い出す。
あ!ダメもとで頼んでみよう!
と声をかけたら
「やりま〜す!」という気持ち良いお返事をいただき。。
ある日の工房終わり時間。
ぷらっと、ダンナさんと、寝てしまった娘さんをベビーカーに乗せて現れた彼女は、
「端材の板で練習しますか?」と私が差し出した板に、スッと横棒一本引いたかと思うと
「あ、イケる気がします」と言って、(カッコよかったです。)
横で見ていた旦那さんもびっくりするくらいの躊躇のなさで
さくさくっと筆を進め、
あっという間に素敵な看板が完成しました!
「り」の下にゆとりがある、すごい!
なのに伸び伸びした筆使い!
嬉しくて嬉しくて
思わず書き終えた彼女とハイタッチしてしまいました。
看板できてこんなに嬉しいと思うんだ、という自分の反応に、自分がビックリしました。
無くっても
とか
急がなくても
って思ってたりもしたけど、
看板ができてみると、
その瞬間から
「この路地で工房やる」ってことにちゃんと顔がついた気がして、
その気持ちのあり方の変化に自分自身が本当にびっくりしました。
まあ、やること山積みだったのもあるんですが、
この日は暗くなっても、看板出したまま、窓も開けたまま、何時間か残業した。
「覗いてってくださ〜い」って感じで。嬉しくって。
これからは、この真っ青な看板目指してきてくださいね。
そして私は今、フライヤー作ろうと思い始めてます。
それも、パンフレットみたいなのないんですか?って覗いてくれる人が聞いてくれるのに、なにも渡せるものがなくて、「ホームページあるんでよければ見てください」って言うしかなくて、看板と同じように、ずっと頭の片隅で「あるべきものがまだ揃っていない」と思い続けているもの。
「遅すぎー」って言わないでね。
ま、なにしろかたつむりなんで。
私はもうひっそりとベビーシューズ屋さんになりたい。お待たせしすぎたベビーシューズワークショップ、いよいよ始まります‼︎
さあ、いよいよベビーシューズワークショップの開始のご案内です‼︎
周りに赤ちゃんがいないそこのあなたも是非どうぞ。
私はもうどこかの田舎に引っ込んで、ベビーシューズばっかり作っててもいいかな、というくらいサンプルを作っていて幸せでした。
さあ、色々基本事項をご説明。
形は二つ。
こんな襟のような羽根がついた紐靴と、
バックストラップで留めるパンプス型。
色展開は悩みに悩んで選抜を勝ち抜いたヌバック全15色展開。
ヌバックは革の表面を起毛加工したもので、厚みがありつつも柔らかく、一枚でベビーシューズを成立させるにはとっても向いています。
淡い色よりは、ぱきっと元気な色が多いです。
一足で色を組み合わせる時もお互いにしっくりくるように、ということも考えて15色をバラしました。
ですが、実はこの内約半分はもう廃盤色で、リピートできません。。
素敵な色だったのでどうしてもということで買ってみましたが、しばらくして使い切ったらまた色展開ちょっとずつ変わっていく予定です。
この革は、靴教室の生徒さんは大人靴の革としても普通に使ってもらって構いません。(これまであまりなかったようなハッキリした綺麗色もたくさんあるので是非チェックしてね)
一色で作ってももちろんよし。
コロンとした形と素朴な茶色がベストマッチ。。
こんな風にパーツが分かれているところは、違う色を使ってもよし。
うんうん唸って決めた15色。
何を合わせても合ってしまうわけです。笑。
自画自賛。
もういっちょこんなのもどうでしょう。
このピンクは15色目の当落線上にあったのですが、入れてよかった〜
鉄板のショッキングピンク(ワラーチでも人気ナンバーワン)があったので、たった15色にピンク2色いくか、しばし熟考しましたが、このピンクを推す生徒さんもいたりして。。
なんとも言えない、桃色ぴんく。
アイボリーも選ぶ人多そうだなぁ。
ピンクのゴム紐。ゴム紐は、一回結んでおけば、履かせるときにビヨ〜ンと伸ばしてスポッといけます。
羽根の部分に穴開けてみました。
バブーシュで、皆さんいろんなアイディア持ち込まれて、オリジナリティーの高いものが色々と出来上がっております。ベビーシューズでも、基本の形をどうぞ色々アレンジしてみてください。
羽根のパーツは大きいから色々できそうですね。
淡い色に流れがちなベビーシューズだけれど、
絶対入れると決めていた黒。
ベビーシューズは小さいので、結ぶ紐一つで色々印象変わります。
写真は以前バブーシュのサンプル作った、モクバのチロリアンテープの残り。
(伸びないから履かせるときに面倒臭い人はゴム紐がお勧めですが。。)
パンプスタイプのバックストラップも、色々考えられそうですね。
(真ん中のピンクに茶色。茶色のモカパーツをクマさんの顔に見立てようと思って耳を付けてみました。
顔もつけようとしたけど失敗したので、遠くからぼんやり撮っとります。察してね。
でも、センスある皆さんは、ここをなんらかの可愛らしい動物の顔に見立てる、ってのは是非是非やってみてほしい。絶対かわいいのができるハズ。)
バックストラップのパターンとしては、
タブにハガワリボン通して、ゴム紐通して、こんな感じ、とか。
同じく。
お勧めは、タブをさらに2分割してちょこんと縫って、ゴム紐を写真みたいに通す。
そうすると程よくキュッと留まります。
履かせる時に伸ばして緩めたときに抜けないように、なにか大きい塊を付けておく。
写真は靴紐の先につける、ちょっとした金具です。
こんな風にハガワを切って通して抜け防止にしても可愛い。
そうそう。
パンプスタイプはインディアンモカシンによくあるフリンジのモカパーツでも作れますよ。
これもフリンジタイプ。
というか、もはやパンジーの方が目立ってしまっている。。。
いや、ベビーシューズの写真撮るのが楽しすぎるのです。。
これは、なんとワラーチその他でもお世話になりっぱなしの真田紐。
紐、紐、、と工房を見渡して目に入らないわけがない。
強くて美しくて処理いらずの最強選手。
この紅白二色の真田紐は引き出物なんかに結ぶお祝い用のめでたいやつ。
(これはハギレだけで在庫ないので悪しからず。。他のワラーチで使ってる真田紐はご自由に選んでもらって結構です。)
モカパーツの縁をピンキングバサミで切ってみました。
こんなんもご自由にどうぞ。
いやもう我が子が生まれて写真撮りまくる親の気持ちです。
散りゆく桜の花びらと〜
ポストカードにしたろかな。
というわけで、
ここらでこんな可愛いベビーシューズをワークショップで作ってみましょうというご案内です。
価格:
パンプスタイプ 3900円(税別)
羽根靴タイプ 4300円(税別)
かたつむりの他のワークショップに比べても、とても安く設定しました。紐代込み。サンプル写真のチロリアンテープなどは在庫していません。
サンプル写真の靴紐金具は別途実費。(一個50円程度)
サイズ:ひとまず10センチ。
今後ゆっくりサイズ増やしていきます。
歩く前のお子さんのベビーカーでのお出かけや、
出産のお祝いに。
うん。たぶんお祝いにとっても向いてる。。
室内履きバブーシュでたくさんのオリジナルが生まれたように、踏みしめて歩くことを前提としないからこそ、遊べると思います。
「耐久性」ということを考慮し始めた途端に遊びづらくなることがいろいろあるのも事実。
なので、とりあえず、楽しくベビーシューズを一足形にしてみる、ということに焦点を当てて、お祝いにもぴったり、価格も、作る時間も、あまり負担にならない範囲で、でもとびっきりカワイイ!というのを目指してみました。
もちろん、歩くためのファーストシューズも順次展開予定です!乞うご期待。
時間:ワンデイ6時間以内(という今現在の見込み。。)
1日2コマで作り上げてもよし、
2日に分けてきてもよし。
ママさん、プレママさん、3時間連続も厳しい人は、もっと細切れでちびちび通ってもよし。
片方覚えたら、残りはお家でやってもよし。
ご自分の時間と相談して通いやすいようにどうぞ。
どんな通い方をしても、何時間かかっても、追加料金なし。
接着剤は一切使いません。
革と針と糸。それだけです。
覚えてしまったらお家でできます。というのもセールスポイント。
素材は、先にご紹介したヌバック15色です。
とても向いています。
が、どうしても、工房に在庫する他の革で作りたい人。
応相談でお受けします。
このベビーシューズの仕立ては革の裏面が見えますので、革の裏面の表情が汚いものは見栄えがしにくいのと、革の厚み、硬さ、ハリなどによって向いていない(というか縫うことはできても見栄えがしない)革というのがありますので、応相談。
キラキラ同盟の人は、上の写真のようなの作りたくなりますよね〜
革を上手く選べば、かわいいのができるでしょう。
この、白×紺も、実は15色の革が届く前に、工房の在庫革で作った番外編。
散りゆく桜と〜
いやもうほんと自己満足のポストカードにしたろ。。
しばらく工房の窓辺に飾っておいた中で、通りすがりの観光客に一番手に取られていたのはこの子でしたね。
さあ、みんなで作りましょう。
私の思いもよらない組み合わせがまたいっぱい生まれそう。
ゴールデンウイーク中にホームページのワークショップページを作りますが、
もう、設定その他必要なことはこのブログで書いてしまいましたので、お申し込みのメールは解禁です!希望の日時をご連絡くださいませ。
(電話はゴールデンウイーク中は、京都を留守にしていますので、通じません。)
ほんと、写真撮りすぎです。
皆さんの作ったベビーシューズも早くいっぱい写真におさめたい!
ゴールデンウイークはお休みです。
4月27日(月)〜5月6日(水)までゴールデンウイークのお休みをいただきます。
5月6日は水曜日で、通常ですと営業日ですが、暦通り6日までお休みとさせていただきます。
お間違いのないよう、よろしくお願いいたします。
返信等遅れるかもしれませんが、メールでのお問い合わせには対応いたします。
電話は取れませんのでご了承くださいませ。
英語で河井寛次郎記念館への道が説明できないあなた。当然です。大丈夫です。一緒に靴作りましょう。
トラ猫タビックス。肉球をイメージしたピンクの踵、だそうです。
清水寺界隈を散策していたら可愛いタビックスいっぱいの素敵なお店発見。
耳、付いてます。
他にもいろいろユニークなタビックスありました。
普段使いにもオススメのワラーチにはおしゃれタビックスがよく似合う!
京東都さん。
これはsousouのタビックス。
色柄は可愛いものがいっぱい。
(個人的には親指部分の綴じ方が雑でものすご〜く気になるんだよなあ。外側にビヨッと出っ張るのです。。)
そう、再びワラーチ引っ張り出す春。4月です。
京都は絶賛観光シーズンなのでしょうか。
窓を開けていると、外国人の方がよく興味深そうに覗いていかれます。
後ろからの視線をしかと感じながら、乱さぬ集中。
かたつむりあるあるです。
道聞かれたりすることも。
「ゆ〜めや〜かた〜はどこですか」
はい。まっすぐ行って五条通り手前右側。
夢館。レンタル貸衣装屋さんですね。そこで着付けてもらった観光客の方がよく通りますね。
てか、お兄さん着付けてもらって、朝一回通ったんじゃないの?
他にも色々聞かれます。
清水寺。←う〜ん。五条通り出て左。不安になったらもう一回誰かに聞いてね。難しくはない。
河井寛次郎記念館←う〜ん。ちょっと説明しずらい。というか、あなたはなんで高倉通松原下がるを歩いてるの?迷いすぎ。
安井金毘羅宮← う〜ん。なにか切りたい縁があるのですね。でも、もっかい言うけど、あなたはなんで高倉通松原下がるにいる…
基本的にみなさん激しく迷いすぎです。
そんなに難しいでしょうか、京都。
ミシンスペースだと、逃れようもなく、観光客の方と対面構図に。
目の前でフランス語でぺちゃくちゃと話しかけられても、乱れぬ集中。
素晴らしいです。
席に戻ってきてから
「いや、縫い終わってから話しかけようと思ったら行っちゃいました。」と仰いました。
他の生徒さんも、そのくらい堂々と縫い切りましょう。素晴らしいです。笑。
そんな彼は絶賛バブーシュ4足量産中。
こちらも、ちょっと前に完成したバブーシュをSNSに載せたところ、5足分のバックオーダーが!
さらっと貴和製作所に行って、女子力高い透明ビーズを購入してこられました。
男性です。
女子力高い男性のモノづくりは見ていると面白いです。
どう並べようか。。
あーでもないこーでもない。
買い足すか??
こちらは豪快にハガワを漁って。。
スモーキーな色合いを選び出し、リボンに切り抜いてみました。
やっぱり、あーでもないこーでもない。
1個だけでも意外と可愛いのか??
などとしばらく試行錯誤したのち
こんな風にランダムに散らしてみました。
ハガワボックスは実は私もよく漁ります。
思いもかけないものが目に飛び込んできたりします。
細長く切ったハガワを格子に編んでみました。
他にも、ムートン使ってみたり(右)
生徒さんが「東急ハンズで買ったけど使わないので。。」と言ってハガワボックスに提供してくれたキラキラの革を小山のように切ってみたり(左)
とんがりバブーシュのサイズ展開サンプルをこしらえました。
自分用に履いてみるのはもちろん、
プレゼントの時も、私がこのくらいだから。。とイメージ湧くと思います。
こちらは、奥様のお誕生日当日にバブーシュ製作。
「今日渡したい!」
集中のなかで一瞬ぼんやりしたのか、片足反対に縫ってしまったりして、間に合うか時計とにらめっこな感じになりましたが、無事完成‼︎
センスあります。
とんがりタイプの形をうまく生かしたハートモチーフ。
革の傷を隠すために片方だけにつけたチビハートもいいアクセント。
通常の靴作りも、生徒さんそれぞれ着実に進んでいます。
安定のつりこみ力。
足数を重ねるごとに、どんどんスムーズになってきてます。
新しく始めるベビーシューズをいち早く作り始めた人も。
皆さん途中経過を写真に撮りますね。
そして私は、「皆さんが自分で作っているものを嬉しそうに写真に撮ってる姿」を、さらに写真に撮るのが大好き。
一眼派も‼︎
硬〜いヌメ革吊り込みは、まさに「老人と海」by アーネストヘミングウェイばりの死闘でした。
そこをねじ伏せてのこの一枚。
腱鞘炎、早く治るといいですね。
しかし、いい写真だな。
餅は餅屋。初めてのものは餅屋に身を委ねて作ってみる。
きらーん。どお?どお? と生徒さんに見せまくっています。
ゴールドのラウンドジップ長財布できました。
財布のことはよく分からないので、この本に出てくる形をそのまま作ってみました。
(カバーむいてしまってすいません。素敵な写真のカバーがついとりました。。)
本当はカードケース12枚もいらないのですが、とにかく応用せずにそのまま作ってみました。
自分が「初めての人にモノづくりを手ほどく」という仕事を始めてから、
自分自身も「初めてのものは身を委ねて手ほどかれる」ということがとても自然に出来るようになってきています。
以前は「一から自分で!」というような、どうしょもないこだわりが強かった。
出来上がりの形を見て、初めての自分がパターンを想像して引いたとしても、たぶんこういう風には思いつかなかったと思います。
似たようなところまでは行ったとしても。
あと一声の
余計な縫い線がない、
無用に分厚くしない組み立ての工夫、
糸始末の場所の工夫、
工程が重なっていっても縫いにくい場所がない。
というところは、この本の作者の方が何回も試行錯誤して先に通ってくれているから、安心して通れるわけです。
平面で組み立ててから、
こうやって折るわけかあ。。すっきりと美しい工程だわあ。と感心するわけです。
さあ、ここで一気にぶっ通して縫うわけね、気持ちいいわあ。
そう。「手ほどく」ということには実は考えないといけないことが色々あって、
例えば、このベビーシューズ。
もうじきワンデイワークショップで作っていただけるようになりますが、
昨秋のブログで紹介してずっとほっぽらかしてた(すんません、バブーシュの方が先にバタバタと盛り上がってしまって。。)この形とは、見た目はほとんど同じなんですが、
縫い手順、
かかる時間、
わかりやすさ、
実は全然違うのです。
ポイントは「一筆書き」
こんな小さいものの中で何回も糸始末しなくて良いように、
お家で片足やってこようと思った時に、一人でも手順がわかりやすいように、失敗しても戻りやすいように、
考えてみました。
ベビーシューズに関しては、秋にブログ書いた時に、正直もう一声だなあ。。と心の声が呟いていたので、もう一回仕切り直せてよかった。
さあ、横から見たり
(まだこれからバックストラップ付きますが。。)
後ろから見たり。
どこから縫い始めると一筆書きで成立するかわかりますか?
ヒントは、
並縫いのようになっている位置と、穴から穴、上下から針が通って連続した縫い目になっている位置がありますわなあ、ということと、
実は始発点の左右の糸の長さが全然違うんです、ということかな。
試行錯誤の上、出来上がってみれば、まあシンプルでわかりやすい。
でも、先のお財布と同じ。
わかりやすい初めての人向けパッケージの裏には、腱鞘炎になりかかるくらいベビーシューズサンプル縫った私の試行錯誤が。。(←言ってしまうところが大人気ない。。)
で、何が言いたいかというと、皆さんも、上手に手ほどかれたらいいと思うんです。
ベビーシューズでも、他のなんでも。
私はずっと靴下が編みたくて、色々すでに本も持っていたり、ネットの海を泳いだりしてるんですが、まだ手が出ない。
なんかちょこちょここれまでの私の知ってる編み方じゃないわかりにくい所が出てきたりするんですよね。
で、ちょっと前までは、「みんな自分で独学で編めるようになってるんだし、自分ももうちょっとちゃんと調べれば、もうちょっと本を買えば出来るようになるはず。。」ってどこかで思ってたんですね。
で、時間ばかりすぎていつまでたっても始めない。
でも今は、どこかに(誰かに)身を委ねて手ほどかれに行こう!と思っています。
ベビーシューズの方は、新しく革を発注しようと思ってますので、ワークショップスタート、もうちょっとだけお待ちくださいませ。
さて、餅は餅屋。「上手に手ほどかれよう」第二弾。
リュックサックを作ってみました!
ネットで見つけたリュックのパターン販売。
市販品ぽいポッケの作りがいいな、とおもって、「お金出して」パターンを買いました。
(ちなみに、パターンレーベルさんのリュックです。検索してみてね)
縫い代付き、詳細な作り方付きの至れり尽くせりのセットが届きました。
もうこれも応用せずに、言われる通りに作ってみる。
ま、革包丁で布切ったり、道具や環境は持ってるものを使いつつ。
(包丁で布切るは本当にオススメです!裁断ばさみよりすっといきます。)
ま、靴工房なんで、肩紐のキルト芯が、そこらにあった靴用のスポンジだったり
真田紐使えないか当ててみたりはしております。
で、なんとも可愛い子供の保育園遠足用リュックサック完成!
イタリアのタンニンなめしの革を薄くすいて贅沢使い。
パターンレーベルさんのリュックパターンの特徴は、どんでん仕立て。
パイピング処理ってめんどくさくない?という暖かい配慮の元に、縫い上がってみればすべての縫い代が内側に隠れるありがたい仕立て方。
とにかく、ひっくり返す、ひっくり返す、ひっくり返す。
もうこれは、先のお財布と一緒。
初めてでは、こんな手順思いつきません。
これを考えてる暇あったら、潔くお金払って上手に手ほどかれましょう!
毎日の登園用のショルダーバックの方には持ち手にちょこんと真田紐。
(ショルダーバックもパターンレーベルさんのパターン使いました。)
子供の乱暴な日常使いでこのタンニンなめしの経年変化がどうでるか、本当に楽しみです。
そして、いい感じで味だししてもらった暁には私が譲り受けよう(もしくは、奪い取ろう。。)と思っているので、保育園の持ち物なのにどこにも名前を入れていないという。。母のエゴ丸出しです。
子供のもの作るお母さん、(もしくはお父さん)多いと思いますが、いっつも子供の希望聞いて作ってると、作ってる側のテンションが上がらなかったりすることありませんか?
私は子供の靴を作りすぎて、もうあまり子供に希望を聞かないことも多いです。
滅私奉公ではないから。
作ってる側の好みとか、作ってる人が作っていて楽しいかって意外と大事だと思う今日この頃。
毎回ラピート切り抜かないし!
と言うわけで、「電車のワッペン」という希望を気持ちよ〜くスルーし、
スヌーピーのワッペンで統一。
(電車のワッペンは色味やデザインが、タンニンの革の質感とあまりにも合わない気がしたので。。)
「あれ?スヌーピー好きじゃなかったっけ?」ってスヌーピーを全く知らない息子にうそぶいてみました。。
「スヌーピー知らん。」と言われました。
進級の4月。
靴も新調しました。ぞうグループさんになるので、ゾウの形を適当に穴あけしてあります。
ポイントは、リュックサックと同じタンニンなめしの革で作ったこと。
いや、この革、恐ろしいスピードで変化していきます。
靴はこの日デビュー。リュックサックは実はこの前二日くらいなんちゃってピクニックで陽に当たっています。写真でわかるかなぁ〜 もう肉眼で見ると、全然違う色をしています。
さて、そんな愛する息子のために、なんやかや作り続ける母ですが、
この日、息子のために急遽作ったのは、ハガワにティッシュつめた即席てるてる坊主。
革なもんで張りがすごくて、まるで飛んでいるようです。
明日はなんとしても晴れてくれろ。
と、願をかけます。
天気予報では降水確率は100パーセント。。。
そして翌日!
「晴れ」はしなかったけど、なんとか上空でギリギリ持ちこたえ続ける大阪上空!
てるてる坊主くんありがとう!
この場所は。。
わかる人には分かるのかしら。
ゲートを越えたらみんななぜか走り出す!
うちの子もよく分かってないけど、つられて叫びながら走り出す!
「スープに仕上げさせていただきま〜す」とか言って、お姉さんが食べられる星を振りかけてくれたり
スヌーピーまんが売ってたりするこの場所は。。
ユニバーサルスタジオジャパン‼︎
スヌーピーに乗って飛ぶ〜!
半月前までスヌーピー知らなかった子が、指折り数えてフライングスヌーピーに乗る日を心待ちにしていたのです。本当に良かった。
父、平日週5勤務、
母、土日含めて自営業、
という親の休みが揃わない我が家の状況に、、
キラキラ光る宝石のように、年にたった数日存在する、家族3人で思いっきりレジャーの日。
フライングてるてる坊主ありがとうー!
出かけの京都はザーザー降り。
1日遊んで帰ってきた京都は、またザーザー降りでした。