靴屋の靴は穴だらけ。

京都・靴工房かたつむりの日記

ワラーチで使う真田紐屋さんに行ってきましたよ。

夏に何十人分の真田紐を仕入れて、一体全体こんな量がいつハケるのかと思っていたわけですが、めでたいことにスッカラカンにハケてしまったので、久しぶりにご近所の真田紐専門店「真田紐師 江南」さんに行ってきました。

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外観は、何回訪れていてもすっと前を行きすぎてしまう気配のなさなんですが、一度中にはいると、あれもこれもと目移り必至の真田紐空間が広がっています。相変わらずのご主人のディープな真田紐トークに今回もすっと帰れるはずもなく、あれやこれやとお話ししながらの買い出しに2時間近く滞在してしまいました。

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ワラーチ作りに関しても、いろいろご相談。紐はしの処理の仕方とか、強度についてのお話など、これまでもいろいろ聞かせていただいていたんですが、今回は、

最初鼻緒の当たりが気になる方が多いんですよね~
「刺激を和らげるのに、中にチューブを入れたらどうですか?医療用のが一番いいけど、なかったら金魚の水槽のでもいいですよ。」

雨の日に履くと綿がキュッと縮んで痛いんですよね~
「防水スプレー吹いても大丈夫ですよ。シルクのものには、呉服に使うシルク専用の防水スプレーがあるのでそれもいいかもしれません。」

などなど。

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ダンナのリクエストであるシルクの袋織り 5分幅(なんと贅沢なんでしょ)と、自分用に、じゃ、あたしも当然シルクで、ということで、侍ちっくな黒とゴールドがメチャメチャかっこいい4分幅袋織を購入。黒のスエードにこの紐結んだらいい感じにできそう。(ちなみにゴールドに見えるのは「金茶」という色の糸で黒との対比でゴールドに見えるのだそうです。真田紐は縦糸で模様を出すので、金糸は織っているうちにささくれだってきて使えないのだそう。その辺のご主人の薀蓄もずっと聞いていたいほど面白い。)

シルクはかたつむりでのワラーチワークショップ用としては在庫していません。「真田紐師 江南」さんに素敵なものがたくさんありますので、興味のある方はぜひ訪れてみてくださいね。発色は段違いに鮮やかで美しいです。足あたりはやわらかくてとても良いのですが、若干結び目が綿に比べて引き締まらずに、フワッとしてしまう感じが私は気になります。街履きとしては、見た目美しくとっても素敵なものができると思います。(江南のご主人によると、耐久性は綿に比べても遜色ないとのこと)

そして、今回、とっても面白い真田紐を発見。

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写真のように木のすだれを通していくためのもので、一重の部分と袋の部分が交互にきて穴のようになっているので、時々洗いたい木の部分を通したり抜いたりできる仕掛け。飲食店なんかで使われるようです。
う~ん。なんかワラーチの新しい紐の結び方、これを使ったらなんか出てきそう!通して通して交差させて…としばらく頭の中でごにょごにょしたのですが、ゆっくりお家で考えて出直すことにしました。

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だれか、この仕掛けを使ってステキな結び方思いつく人いないですかね?

ちょっと前に、東京に買い出しに行って補強してきたスエードの革と組み合わせて、いろんなイメージのワラーチができそうです。今、紐も革も一番揃っています!
ワラーチどうぞ作りにきてくださいな。