靴屋の靴は穴だらけ。

京都・靴工房かたつむりの日記

手が動く人が靴を作り始めるのか、靴を作り始めて手が動き始めるのか。ワラーチキャンペーン、今週のお教室のことなど。

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毎週来て、ちょっとずつゆっくり手を動かしていると、
最初思ってたのと、
ちょっとずつ変わってくる。
変えたくなる。というのが手でものを作る時間の流れ。
「踵の補強の市は意外と遊べるんだよ」という話をしたら、あっという間にこんな可愛い感じになりました。

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こちらの生徒さんは、4月にスタートしてからまるまる5ヶ月。
ついに木型を抜く日がやってきた。
ぬ、抜けない。。汗ばむ。。
「先生〜難産です!」と言うけれど、いやいや安産ですよ〜

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磨いて、中敷、パットを入れて、、

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完成!
横から見ても、

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上から見ても。
素敵な素敵なはじめての一足。
ネットから引っ張ってきた元ネタはありましたが、もうどんなんだったか忘れてしまいました(笑)
「次はこの靴!」の写真もすでに見せてもらいましたが、また作ってるうちにどんどん自分の一足になっていくんだろうな。

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さてさて、今週は、タラウマラワラーチキャンペーンスタートの週でもありました!
靴教室の生徒さんも、興味津々で触る。。

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履いて走って見る人。。
窓から、どーなの?どーなの?と見物する人。。

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とりあえず履いてみたい!
と来てくれた彼は、数日後「やっぱり作ってみたいっす」とメールくれました。

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新しい素材としてご紹介した中で、真っ先に反応いただいたのは
ダンロップ。
硬くてゴツいのを探してました、とのこと。
遠方だったのと、使いたいレースが迫っていたということもあり、
足型を送っていただいてその通りに削り出してお送りしてみました。
自作の延長としての、こういうお声のかかり方はとても嬉しい。
未知数の素材、どうでるかわからないけど、またいろんなフィードバックが返ってくるのが楽しみです。

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ごついし重いけど、実は4.5ミリ厚で、分厚くはないのです。

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前回まだ届いてなくて写真貼れなかった、化繊の真田紐。
とりあえず、選択肢はこの3種類です。
今週すでに何人かに持って行っていただきました。

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紐先が綿100のように絞りきれずに、いつの間にかフワッと膨らんでしまう、という特徴があるようです。私は靴紐の先につける金具をつけてみましたが、なにかテープで止めるなり、なんらかの対策は必要そうですね。
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新しく加えたミッドソールの素材としては、マイクロコルクで何人か作られました。
ひとつでも新しい素材使ったら4000円です。

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こちらは、マイクロコルクとまだアナウンスしていない素材を棚から引っ張り出して、
革と杉綾ビブラムで挟むという、なんとなんとな4層構造。
選手交代する手持ちワラーチの紐穴の位置が絶妙だということで、目打ちで現物合わせ。
そう、足型って丁寧にとっているつもりでも、毎回微妙に違ったりします。
作る度にパターンをとるのではなく、手持ちのものの履き心地から寄せていくのはいいですね〜

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今までは126gだったのに

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ほぼ倍増の246g!

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ダンロップの問い合わせともども、
硬く、分厚く、存在感のある方向性。
キャンペーン始める前は、「1ミリビブラムとか使いたいって人が来るかな〜?」と思ってたんですが、
真逆の反応で興味深い!

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先を引っ掛けにくくするために、グラインダーであらかじめヤスル、という技。
「紙やすりでやったりするんですよ」とな。
こういうのは、ほんとかたつむりのグラインダー環境で一瞬でできることなんで、どうぞ利用していってください。

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靴教室の生徒さんとワラーチワークショップの方は、おんなじ工房のオープン時間でやっています。

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履き物も本当にいろいろ。
作りたいものもみんなそれぞれ。

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こちらの生徒さんはベロをどのくらい履き口から覗かせるか、ちょっと考えているようだったので、

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本棚からメンズ紳士靴の雑誌を出してきて眺めてみる。
結構ブランドによって違いますね〜
カジュアルなものはちょっと出し気味、というざっくりした結論を得てちょっと出し気味につけてみました。

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とそこに新規教室入会の希望者が!
革小物作るのが趣味で、靴まで辿り着いてしまった、とのこと。
楽しんで行きましょー

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自前のエプロンを工房に置きっぱにする生徒さんが増えてきました。
写真は生徒さん自作の「あんパン柄エプロン」
元々手の動く人が靴を始めるのか、
靴を作り始めて、手が動き出すのか。
人それぞれだと思いますが、靴以外にもいろんなものを作ってしまう生徒さん達の姿がとても印象的な今日この頃。