「ミシンを失敗する夢を見たんです…」と言った生徒さんはどうなったのか。今週のお教室。
あれ?
なんで今週はこんなに写真がザラザラなんだろう。
原因はこれ。
京都は今週、祇園祭!だったのでした。
初めての金魚すくい楽しかったね。
という、画質悪すぎの言い訳を挟みつつ、、
今週のお教室。
この靴もだいぶ進んできましたね。
底面もぬかりなく。
すべり止めの剥がれ防止に、ちょっとだけ段差を掘り込みます。
後で効いてくるひと手間。
ちょっと訳あって急いでるので、ヨメがガンガン手伝います。
こちらは仲良く机を分けあって裁断縫製中の男子と女子。
非常に丁寧な男子。
工房に存在するヌキで打ち抜けるサイズに切れ込みのカーブの幅を調整しよう(包丁でこの小さいカーブを切り抜くのは至難の技)、ということにパターンを引いている段階で気づいています。
次の工程に進んだときに綺麗に仕上がる、自分が余計に苦労しない、という流れが見えているっていうのは、工程数がとにかく多い靴作りには必要なセンス。
素晴らしいです。
さてさて、こちらの女子は。
あれあれ、反転しないで同じ方向で取ってるパーツがあるよ。
普段はとっても「できるリケジョ」。
パターンの時だって、「ここ、内回りの誤差考慮しなくていいんですか?」
と鋭い質問を投げかけてヨメをタジタジさせたじゃないの。
夏バテかしら。
ファスナーを選んで。。
「実は今日、ここ来る電車の中でミシン失敗する夢見たんです…」
おおっ…
リケジョも夢見が悪くてなんかザワザワ調子でない時があるのか、、(←リケジョに対する初歩的な勘違い)
そして、夢にみるくらいの思い入れと緊張感をこのブーツに対して持っているんだな。
今日は私が盛り立てネバ。
「今日ちょっと夢見が悪かったんで教室休みます」とか続くと困るしな。
ムシ(ファスナーの噛み合わせ部分のこと)が全然むしれないんですけど、、
うんうん、調子でないのね。
説明してるふりして半分むしったげるよ。
踵のこのパーツを…というえらい具体的な夢だったとのことで、ザワザワが止まらないが、
なんとか気持ちを落ち着けてミシンの前へ。。
もう3足目なのでミシンの扱いもなにも問題ないし、
ちょっと今日は工房の整理をしたいから、頑張って縫っててね。
ということで、整理してたら出るわ出るわ…
ダンナ:「この洗濯板はさすがに片付けてほしい…なによ、これ…」
ヨメ:「いや、あの〜、フェルトの靴作るときに縮絨するときに必要なんだけど…」
ダンナ「…」
分類不能に陥っていた紙類も整理。
工房オープンの準備をしていたときの懐かしいものをいろいろ発見してしまいました。
なにかを決めていた時の話し合いに行き詰まったヨメがコピー用紙に書きつけた
短歌もどき…
なんのヒネリもない恐ろしいクオリティの低さにヨメ自身もゲラゲラと爆笑してしまい、
ダンナも他の生徒さんも「ありえへん〜」ってな感じで、ワッと工房内温度が上がったその時、
後ろで一人ジッと縫い上がったブーツを見つめる生徒さんが…
「なんか後ろで楽しそうな話が聞こえてきて…ミシン外しちゃいました…」
夢見の原因はワタシか…申し訳なさすぎる…
やらせなしの実話写真です。ヨメはこの写真を心に刻んで、今後生徒さんの集中を妨げないように…
頑張ります。
そう。ミシンて精神状態けっこう関係あります。
こちらも、
「あれ?先週縫い上がった時は、おっしゃ綺麗に縫えた!って思ったけど、今見たら全然ダメですね」
とのこと。まあこれは、靴作りあるある、というよりは、ものづくりあるある、もしくは、お仕事あるある、かな。
ハトメどうしますか?
ヨメ:「ホントに黒に黒でいいの⁈ せっかく手作りなんだからここはひとつ。。」
生徒さん:「いや、あえて、逆にいっての『黒!』でいかせてくださいっ!」
生徒さんのヨメに対する防衛本能がハンパないです(笑)
あ、さっき「邪魔してるのはワタシ」って肝に銘じたばかりなのに。
おとなしく引き下がってよう。
おとなしく聞いてるだけにするよ。
この男子2人がニヤニヤ話してるのは、
「一番カッコいいと思う男子って誰ですかぁ?」
「やっぱ女子的には小栗旬とかなんすかね〜」
「うん、俺は最近やっぱ浅野忠信だね〜」
みたいなことですわ。
ノーコメント。
落とし所のわからないこのブログの最後は、
リアル馬革ライニング、一頭丸々を広げてみて
「鳥肌たちました。本当に動物の形してるんですね。売ってるの見てるだけだと、こういうところは分からないですね。」と言った生徒さんの写真で締めよう。
3時間のお教室で何を感じ、なにを持って帰るかは、ひとそれぞれ。
ひとそれぞれ、過ぎます。
教える方も頑張ります‼︎