靴屋の靴は穴だらけ。

京都・靴工房かたつむりの日記

「自分で一回作ってみたけれど、なんか走れる感じがしないのでかたつむりに来てみました。」

暑くなってきました。
ワラーチワークショップの問い合わせ増えてきています。

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ご自分でネットで調べまくり、一回自作で作ってみたけどなんだか変でとても走れる気がしない、ということで来てくれた方。

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右が最初に自分で作ったもの。
左が今回かたつむりで作ってみたもの。
最初に作ったものは、なんだかボンヤリと足型がデカイのが写真でわかりますかね?
これ結構ありがちです。筆記具は垂直になってますか?筆記具の軸がとても太いようなものを使っていませんか?
そして、紐の結び方。
自分でトライした方は、一画目が親指側に回っています。
これも意外とありがちです。
確かに正解はないのですが、私も参考までに親指側に通して結んでみたら、やっぱりちょっと走れる感じではないですかね。
走る時の荷重の変化は、小指側から親指側に抜けて行きます。そんなこととも多分関係があるのでしょう。最初に安心して小指側をつけない感じがしてしまいました。

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「いける!走れそう!」ということで気に入っていただいて、2足目の材料もお買い上げ。ソールは工房に来てくれた方にだけこっそりお教えしている杉綾のビブラム。
ワラーチ自作で一般的なシートのビブラムとは特徴が違います。
私の今年のワラーチの底に貼ってあるのも、実はこちらのソール。
近々、正式に選択肢として加える予定でいますのでお楽しみに。

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こちらは、真っ青と 真っ赤は雨の日履いちゃうと色落ちが気になりますかね〜というこちらの説明を気持ち良く無視して、真っ青と真っ赤を選んだお二人。
こんな風に連れ立ってワラーチ作りにきてくれるケースも増えてきています。

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紐選び、革選びは、悩ましいけど楽しい時間。

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最近は、通常の靴作り教室組とワラーチワークショップ組が一緒に作業する光景も多くなってきましたね。

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そうすると当然、教室の生徒さんで「ワラーチ作ってみたい!」という人も出てくる自然な流れ。
いや、普段靴作ってる人は、本当にちょっとの説明で色々理解してくれて、道具の使い方も慣れているので、あっという間に作ってしまいます。

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「革包丁使ってるアタシ」をお友達が激写。
最近までハサミを使って切り回してもらってたんですが、せっかくなので「革包丁使ってみますか?」と言うとトライする人多し、ですね。

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紐選びがひたすら悩ましい。
「色がちょっと若すぎるのよね〜」
いやいや、そんなことないですよ。

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出来上がると、やっぱりみんなそれぞれ、その人の色になります。

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そしてついに
「自分で織ったひもでサンダル仕立てられますか?」という人が現れましたよ。
長距離をガンガン走るところまでを想定しなければ、充分に成立すると思います。
ビーサンのように踵がパカパカしないから、走るだけじゃない街履きとしてもとても向いています。色々工夫のしがいのあるところ。
地面に紐を擦らないような作り方を考えてみましょ。