怒濤の自作ワラーチコレクション‼︎今回は写真多いですが最後まで読んでねスペシャル。ワラーチ6時間耐久リレーマラソン
東京までお呼ばれして、荒川河川敷の競技場でワラーチワークショップしてきました。
15人の方が狭いブルーシートの上でひしめきながらワラーチ作り。
いつもとは勝手の違う屋外でのワークショップ。
ノミを打つためのゴム版の手配ミスでカッターマットになってしまい、突き抜けてしまうのでブルーシート破らないように土の上で(!)作業したりしながら
なんとかかんとか皆さん完成!
されたと思ったら、15足揃っての記念撮影をする暇もなく、皆さん三々五々足早にお礼を言われいなくなってしまった…
なぜなら…
なんと、皆さんレース中!だったのですよ。
だいぶ気温の上がった日曜日。
荒川の河川敷を利用して「ワラーチ6時間耐久リレーマラソン」が開かれました。
6時間の間、チームを組んでもいいし、ソロでもいいし、周回コースをぐるぐると走り続け距離を競う、というレース。
自分仕様の自作ワラーチで楽しそうに走る参加者の姿に大興奮で、ワークショップが終わってから、レースが終わるまでずっと写真撮ったり、お話聞かせてもらったりしてました。
以下、とっても自由なワラーチの世界。
今日は写真多いですよ〜
エントリーNo.1
踵ずり落ち防止も兼ねた、2本の紐使い。
横から見ると…
パンツのゴムなんですって。
「そのぐらいのビヨビヨ感でも大丈夫ですか?」
「全然大丈夫ですよ〜」とのこと。
こちらも可愛かった。
横から見ると、こちらもかかとに引っ掛けて足首に固定してますね。
星柄の紐がなんとも素敵。
こちらは旦那様に作ってもらったというピンクのシューレースを使ったワラーチ。
紐にシューレースを使っている人、全体見渡してもとっても多かったです。
こちらは、人絹の9ミリ幅の紐にプラパーツを組み合わせて。
東吉結びの応用で、紐をさらに長くし、かかとのずり落ち防止のために
こうやってひっかけて留めてます。
こちらも、ぱっと見分かりにくいけど、東吉結びの応用編。
動くロックを結んで着脱します。
「ここの結び目がポイント!」とほどいて見せてくださいました。
この方もシューレースですね。
こちらは、なんと可愛いワラーチコーディネート!
ハート柄のシューレースにペディキュアが華やか。
いや、ワラーチ女子はペディキュアにぬかりない人が多い!
見習わねば。
上の方が履いているのは、会場で売られていた「童里夢工房」工房さんのバイクタイヤをリサイクルしたワラーチ。
使われるタイヤによって、ソールの模様が全部違います。
もともとのタイヤがカーブしているので、作りたてでもすでに走り込んで足に沿って来た時みたいな立体感。
なにせ分厚いので、紐を通すのも一苦労ということで、「別糸でひっかけて引き抜く」というやり方で工夫してらっしゃいました。
靴工房的には「マッケイ製法」というので同じように引っ掛けあって糸を通す、という方法を使ったりします。
こちらは
ん?よく見ると5本に指先が切れているぞ。
「同じ作者が今走ってきますよ〜」というので見ると、
あ!やっぱりなんか変。
これはもしや
リアル人工芝!
ソールになにか貼るでもなく、そのまま走ってました。
「園芸店で買ってきて、40分くらいでできました!」とのこと。
「やわらかくてサイコー」なんですって。
人工芝とルナサンが楽しく談笑。
いや、芝生の上で履いてると同化してよく見えない…
そう言えば、やっぱりルナサンダルの方も結構いらっしゃいました。
暑い季節だからいないかな?と思った地下足袋の方も。
こっちはなんと、ビーサン!
紐を足して踵を固定しています。
この方もビーサンだけど、かかと固定していないような…すごいなあ。
そして、リアルはだしの方もちらほら。
コースが河川敷で道路の横が芝生になっていたので、裸足の方は、トラック以外の部分は芝生のところを選んで通られてましたね〜
この白い紐は一体何を使ってるんですか?って後で聞こうと思ってたけど、バタバタして聞き逃しました。幅広の柔らかい布っぽいんだけど、テーピングとあいまって、走ってる姿はまるで包帯巻いてるよう。
ソックス➕ワラーチの人も多かった。
途中でワラーチ壊れる人も何人もいらっしゃったみたい。
写真は鼻緒の部分がスポーンと抜けたところをたまたま目の前で。
「紐買ってきま〜す」と会場で売っていた紐を買って、続き走られてました。
ちなみに女子のソロ優勝者は前日自作したワラーチが一周目で壊れて急遽買ったワラーチで残り6時間走り切ったのだそうな。すごい。
シューズで参加の人もいましたよ〜
(順位には含まれないけど、シューズでの参加も自由でした。)
こちらの方は、手芸店で探したポリ混の紐とネオプレンで。
「ポリ混の紐は雨の日縮まないからいいよ〜」
と真田紐の弱点、雨の日、を乗り切っておられる様子。
「ザックなんかに使われてるナイロン紐みたいなのよりは、足のスレもそんなに気にならない」とのこと。
日本ではちょっとマイナーな革紐派も。
終わったらこんな色落ち。6時間の激走を感じます!
「黒だと色落ちないんだけどね〜」
それにしても暑い!
暑い!
でもみんな楽しそう。
踵のずり落ち防止で、「一回留めあげて足首ぐるぐる」の人、多かったです。
シューレースのような細い紐使うと向いているように思います。
鼻緒からの紐をまっすぐ足の軸の方に向けて結んでいます。でもワラーチより上半身に目がいってしまうそんな彼は、仮装部門「やっぱり」優勝。ラスト近くで苦しい時間帯でも爽やかな笑顔で楽しそう!
6時間の最後は、各チームメンバー全員で手を取り合ってゴール!
お疲れ様です!
一番印象に残りました。
いろんな方にお話を聞けた今回、
皆さん驚くほど、所謂「うんちく」から自由でした。
正解を求めるわけでもなく、自分の手に入る素材、道具を使って自由に試行錯誤しながら楽しんでる。
「より向いたソールとは?よりよい紐の結び方とは?」と何か上に階段を上がるように発想していた固い頭を、心地よ〜く柔らか頭にしてもらいました!
BORN TO RUNという本のインパクトはやはり大きく、
みんなの心を捉えるその物語の強さに
「走る民」タラウマラのサンダルであるワラーチがなにか魔法の道具のように思えてしまったりするのですが、
タラウマラの人たちも、足の裏をペラっと一枚保護するために、手近のありものでサンダルを作って履いていた、ということのはず。
BORN TO RUN
人間ってもともと走るのにとっても向いてるんだよ、のメッセージがストンと胸に落ちたなら、その先の履き物は所謂「ワラーチ」を越えてもっといろいろなんでもいいはず。
そんなことを教えてもらった一日でした。
柔らかあたま〜
柔らかあたま〜
と唱えながら京都まで帰ってきましたよ。
ありがとうございました。